基礎化粧品はラインで使う必要があるのか?
化粧水や美容液、乳液にクリーム。そして、洗浄剤であるクレンジングや洗顔料まで。
昨今の化粧品ブランドは、あらゆるアイテムをシリーズとして取り揃えていますよね。
すべての基礎化粧品を同じブランドで揃える、いわゆるライン使いをすることで、大きな効果が期待できる。デパートなんかでそう勧めてくる美容部員さんも多いと思いませんか?
でも・・・
「全部をライン使いするとお金がかかっちゃうのよね(>_<)」
こんな風に悩んでいる女性の方も、けっこういるんじゃないでしょうか。
今回は、基礎化粧品のライン使いについて、化粧品販売会社に勤める僕がいろいろ話してみようと思います。多少、裏側的な話になるかな。。。
まず、たしかに金額は高くなっちゃいますよね。高級ブランドと呼ばれている化粧品をラインで揃えると、中には月に数万円なんて出費も^ ^;
なぜ女性用の基礎化粧品はこんなに高いのか?そして、なぜあれこれ種類を用意してライン使いを勧めるのか?
答えをぶっちゃけると、その方が儲かるから(汗)
業界で働いてる僕からすると非常に言いにくいんだけど、化粧品の原価って実はおそろしく安いんです^ ^;
1個数千円で売られている化粧品の原価って、だいたい数十円くらいだと思ってもらえれば。
まあ、セラミドとか高い成分をたくさん配合していれば、もうちょい原価は高くなりますけどね。
だから、利益率を考えるとものすごくオイシイ商売ってことになる。もちろん、化粧品は広告を派手に打つから、原価以外がまるまる収益になるわけじゃないけど、儲かりやすいのは事実ですね。
そんな化粧品の種類をたくさん増やして、「ラインで使えばさらにお肌がキレイになりますよ♪」って謳えば、収益は爆発的に増えます。
ただ、誤解してほしくないのは、すべての販売者が利益だけを追求してるわけじゃないってこと。
ビジネスだからもちろん利益は追求するんだけど、ラインで使ったときに肌状態のバランスが取れるような配合をきちんと考慮しています。
中には、「この程度の成分でこの値段に設定するかぁ!?」てな化粧品もありますが^ ^;
で、個人的には無理にラインで揃える必要はないかと。各メーカーの中から気に入った化粧品をそれぞれチョイスして、組み合わせて使ってもOKです。
というのは、現在の化粧品は安全基準に対してはとても厳しく作られているから。
だって、これだけ多くの化粧品が出回っているんです。化粧水・美容液・乳液・クリームをそれぞれ別メーカーのものを組み合わせるってケースは、普通に考えて想定内ですよね。
無理してラインで揃えなくても、あなたがお気に入りの化粧品を選んでくださいな^ ^
乾燥肌?オイリー肌?多くの女性の肌タイプは混合肌
「冬になるとお肌がカサついて、ところどころ皮むけしちゃう」
「皮脂が多くて…Tゾーンはテカるし化粧崩れは激しいし大変」
お肌の状態って、本当に人それぞれですよね。大抵の女性は自分の肌に満足しておらず、何らかの悩みを抱えています。
あなたは自分の肌がどんなタイプか把握していますか?
肌タイプ診断方法
一応ですね、大まかな肌タイプを診断する方法というのがあるので、それをご紹介します。
洗顔後、お肌になにもつけず10分くらい放置し、Tゾーンと頬にあぶらとり紙を約10秒押し当てます。そのときのお肌を見れば、あなたがどの肌タイプかわかりますよ。
とにかく乾燥している。特に口元や頬につっぱり感がある。あぶらとり紙に脂がつかない。
→乾燥肌
全体的に皮脂が浮いて、乾いた感じはまったくない。あぶらとり紙に脂がつく。
→オイリー肌(脂性肌)
ベタベタ感やかさつきはほとんどない
→普通肌
どうでしょうか?上の3つのどれかに当てはまりましたか?
私の妻は、
「う~ん…、どれもピタッと当てはまらない^ ^;なんていうのかなぁ、部分部分で違うっていうか、いろいろ混ざってる感じなのよねぇ」
「Tゾーンはオイリーなんだけど、頬はけっこうカサカサしてる。両方のいいとこ取り?…って、あんまよくないわ^ ^;」
こんな結果でした。
おそらく、多くの女性が私の妻と同じような感想を持つと思います。というのは、人間の肌は基本的に混合肌だからです。
実はほとんどの人が混合肌
顔の中で、毛穴(と皮脂腺)の数がもっとも多いのがTゾーンであり、それにくらべて頬や口まわりは数が少なめ。
だからTゾーンは皮脂の分泌が多くてテカり、反対に頬や口元はかさつきを感じるのです。
人の肌というのは、こういう構造になっています。そのためほとんどの人は混合肌タイプなんですね。
混合肌のうえで、ある人は遺伝的に毛穴が大きかったり皮脂腺が活発だったりして、Tゾーンがより脂ギッシュに。
あるいは、脂っぽさには悩まされないけど、逆に頬のかさつきがひどくて皮むけしてしまったり。
つまり、肌タイプはビシッと3つに分けられるほど単純ではなく、もっと曖昧でアナログチックなものなのです。
そうそう。曖昧といえば、実はもう一つ、多くの女性に当てはまる肌タイプがあるのですが…。長くなってしまったので、それについては次回にお話します。
化粧品に配合されているコラーゲンでしわやたるみを改善できる?
しわやたるみ、ハリ感不足にはコラーゲンを。若いころのようなプルプルお肌を取り戻すには、弾力物質であるコラーゲンを補充する。
もしかしたらあなたも、そんな思いでコラーゲン配合の化粧品を使っているかもしれませんね。
ただ・・・
今回はそんなあなたに、ちょっと酷な話をしなければなりません。。。
実は・・・
加齢によって衰えたコラーゲンは、スキンケアで補充することはできません。
本当にごめんなさいm(_ _)m
って、僕があやまってもしょうがないんですけど^ ^;
ええっとですね、そもそもコラーゲンというのは私たち人間の体にもともと存在する物質で、冒頭で述べたとおり肌のハリや弾力を生み出しています。
どこにあるかというと、表皮の下の真皮層という部分。
このコラーゲンが年齢とともに不足したり衰えたりすることで、肌全体を支えられなくなり、しわやたるみとなってしまうわけです。
「だから化粧品でコラーゲンを補えばいいんでしょ?」
そう思ったあなた。上の画像をよ~くご覧になってみてください。
コラーゲンを必要としている真皮層に届けるには、まずは表皮を通過して、さらに表皮と真皮の境目にある基底層も突破しなければなりません。
実に高いハードルだと思いませんか?
そもそもコラーゲンという物質は、分子のサイズが非常に大きいため肌の奥深くに入ることはできません。
「じゃあ、なんで化粧水にコラーゲンが入っているの?」
化粧水に限らずいろんなコスメにコラーゲンが入っている目的は、ずばり保湿です。コラーゲンには水分を蓄える性質があるため、潤いキープに向いているんですね。
つまり、コラーゲン配合の化粧品をつけても本当に欲しい真皮層に届くことはなく、肌表面に乗っかって保湿成分として働くだけ。
真皮層に届かないわけですから、加齢によって衰えたぶんを補うことはできないんです。
しかし、コラーゲンで保湿がきちんとできれば、お肌はふっくらしてもちもちのプルプルになります。水分量が保てれば、お肌にはみずみずしいハリがうまれます。
逆に乾燥してしまうとキメが乱れてしわも目立ってしまいますよね。
コラーゲンは保湿成分としては優秀なので、つける意味はあるんですよ。